葬式の辞典
【葬式の形式 > 無宗教形式】
「無宗教葬は故人や遺族の意思によって、宗教的要素を取り入れないで行う形式の葬法です。
これまでも、参列者の多様な宗教にも対応できるというところから、企業や団体の公式な葬儀でしばしば行われてきました。
無宗教葬の特徴はあくまでオリジナリティを備え、自由な発想で故人にふさわしい葬儀を行うことができる点にあります。 むしろ、僧侶や神職などの司式者や式次第はなく、一般の儀式にある祭詞やお経も読まれないところから、参列者にとまどいが生じる場合があります。 そこで、全体のプログラムや台本を作成して、進行を綿密に計画する必要があります。
無宗教葬では、仏式を連想させる白木の祭壇などは廃して、遺影、遺品、故人の好みの生花、略歴や弔辞、献花、故人が好んだBGMなどで構成したり、 両脇に送り主の名を添えた盛花を飾ることも多いようです。
葬儀は、良識のなかで、毅然とした厳しさをかもしだすとき、宗教とは異なった大きな魅力が開かれるといってよいでしょう。
■無宗教葬儀を行う場合
●常識を守れば進行や葬儀内容は自由に設定できます。
●進行係を設け、故人の業績や趣味を活かした追悼の儀式となるようにします。音楽家への音楽葬、学者への追悼集会などの例もあります。
●葬儀は各宗教で行い、告別式を無宗教で行う場合もあります。
●葬儀後についても特別の決まりはありません。命日に故人を偲ぶことがあります。
●会葬するときは数珠を持ってゆく必要はありません。
■無宗教式葬儀の代表な音楽
比較的よく用いられている音楽の代表例は次のようなものです。
・宮城道雄:残月、越天楽、竹林楽
・チャイコフスキー:交響曲6番ロ短調「悲愴」
・ショパン:ピアノソナタ第2番変ロ短調作品35
・モーツァルト:レクイエムより、ラクリモサ、涙ながらの日よ
・ベートーベン:ピアノソナタ第8番ハ短調第2楽章
・ハイドン:交響曲第44ホ短調第3楽章
・バッハ:G線の上のマリア
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