葬式の辞典
【葬式の流れ > 遺体の搬送・遺体の安置】
■遺体の安置
搬送先が自宅の場合、予め安置場所などを準備しておく必要があります。
遺体の安置する部屋の暖房は切り、夏はできれば冷房を入れ、上下薄い布団を用意します(遺体の腐敗を促進させないため)。
仏式の場合は、遺体の前に枕飾り(香炉、燭台、花立ての三具足)を葬祭業者が用意するなど宗教により異なった道具立てがあります。
なお、葬祭業者は多くの場合24時間営業をしておりますので、落ち着いて手配できます。
■宗教者の依頼
臨終の床あるいは遺体安置の直後に、本人あるいは家族の信仰に基づいて葬儀を執行してくれる宗教者を依頼します。
特に定まった宗教・宗派の信仰もなく、宗教者の必要がないと考える人は、その必要がありません。
キリスト教の場合には牧師(プロテスタント)、神父(カトリック)が可能な限り臨終に立会います。
仏教の場合、できるだけ早く菩提寺(檀那寺、手次寺)の僧侶に連絡し、枕経をあげていただきます。
教会や寺院が遠隔地にある場合にはその教会や寺院から紹介も受けられます。
■死亡診断書、死体検案書
病院で亡くなった場合、かかりつけの医師がいて自然死あるいは病死が明らかな場合には、その医師が死亡診断書を発行してくれます。
ただし、事故、災害、犯罪に関係した疑いのある場合や、突然の死亡でかかりつけの医師がいない場合には、現場を保存して警察に連絡します。
この場合、警察および監察員が検視をして死体検案書を発行してくれます。
■病理解剖
病院で亡くなった場合、病院から医学研究の見地から解剖を勧められることがあります。
これは「病理解剖」とよばれ、遺族の同意が必要とされています。
また、検視などをしても死因が明らかでない場合に行う解剖が「行政解剖」、犯罪の疑いがある場合に行う解剖が「司法解剖」です。
解剖後の遺体はまず病院や監察医院等で納棺した後で遺族に引き渡されます。
■献体
献体を申し込んでいる遺体の場合には、できるだけ早く申込先の大学病院などに連絡します。
48時間以内の引き取りが希望されているようです。
大学病院から引き取りに来るので時間などを打ち合わせします。
友人や近親者によるお別れをする場合には引き取り前に行います